面接には「いい質問」と「悪い質問」がある

採用面接において事前に質問を準備する際、最初に理解しておかなければならないのは「いい質問」と「悪い質問」があるということです。

いい質問とは、応募者の仕事対する考え方や人生における信条、業務を遂行するうえで何を優先して物事を進めるかなど、その人が絶対に譲れない価値観を明らかにできる質問のことです。質問を投げかけた相手によって、返ってくる答えが違うであろう質問です。

逆に悪い質問とは、返ってくる回答が決まりきってしまうようなありきたりな質問、誘導的な質問です。つまり、面接後に採用合否を判断する際、評価に使えないような質問のことです。

初めて採用面接を担当する方や、人事部門に配属されて間もない方が、併せて注意すべきポイントもあります。それは、面接で聞いてはいけない法的タブーもあることです。ドキッとした方は「初めての面接官が失敗しないための質問とタブー(NG集)」にてタブー項目をまとめて紹介していますので、ぜひあわせてお読みください。

「いい質問」とは、応募者の価値観や人物像を明らかにし、面接後に人物評価を行う際に参考となる回答を得られる質問である、と定義できます。

早期活躍には「ミスマッチのない採用」が重要

面接で応募者の価値観や人物像を明らかにできるよう「いい質問」を準備しておく必要性を実感させられる、ある調査データがあります。

エン・ジャパンが行ったアンケート調査によると、経営者や人事担当者の約4割が、採用した人物が早期に活躍できるために必要なこととは「ミスマッチのない採用」であると回答しているのです。注視すべき理由とは「採用の段階でミスマッチがあると早期離職につながりやすい」という点です。

採用において企業と応募者の相互理解や納得がベースになければ、入社後にギャップを感じた際にネガティブに捉えやすいというのです。さらに、一度こうしたネガティブなギャップが生まれてしまうと、教育や研修、配置転換などの対策を講じても溝が埋まることが少ないというのです。

中途採用した人材が早期に活躍するために、最も大切だと思われることを、以下の中からお選びください。
出典元『エン・ジャパン』早期活躍には「採用」、定着には「フォロー」が重要。経営者・人事への「早期活躍」「定着」に関する調査結果より

採用活動にはコストがかかります。売り手市場が続く昨今、内定を出しても辞退される可能性も決して低くはないでしょう。せっかく入社に至った人材に、自社で長く活躍してもらうことは、採用面接における重要なKPIなのです。

採用のミスマッチを防止するためには、面接の時に応募者の価値観を引き出せるような「いい質問」を準備しておくべきです。

「いい質問」とは、評価基準に沿った意図のある質問

面接で最も重要なのは、採用面接後に人物を評価する際に評価基準になる回答を得られるかどうかです。自社の評価基準を明確にし、意図を持って投げかける質問が「いい質問」と言えます。

意図によって異なる2つの質問の事例

質問1.「これまで最もモチベーション高く取り組めた仕事は?」
質問2. 「これまで最も達成感を得られた仕事は?」

この2つの質問は、面接の時によく使われるフレーズではないでしょうか。どちらも仕事に対する姿勢を問う、という点では同じような質問のように感じられますが、実は意図が若干異なります。

質問1に対し、よく聞かれるのはこうした回答です。

「様々な意見の人を取りまとめて、自分がリーダーシップを発揮できたところにやりがいを感じました」
「課題を解決するために、自分がこれまで培ってきた専門スキルを活かせたとき、モチベーションが上がりました」

質問1では、仕事に対する姿勢の中でも、どういう状況でモチベーションが上がり、働きがいを感じるのかを尋ねているのです。どういう状況でどういった役割意識を持つ傾向にあるのかを引き出したい、という意図がある時に適切な「いい質問」だと言えます。

質問2に対する回答例を挙げてみましょう。

「仮説を立ててデータを分析し、その結果に基づきデータファーストで企画した施策が功を奏して、売上が◯倍になったことに達成感を感じました」
「タイトなスケジュールで上場準備を進める際、税理士さんなど外部パートナーの方に上手く働きかけて優先順位を上げて頂けたことで、スケジュール通りに進められました」

質問2では、どういう仕事に対して強い当事者意識を持ち、何を優先して業務を遂行するかを引き出しています。仕事における優先順位を明らかにしたいという意図がある時に最適な「いい質問」だと言えます。

質問の意図を明確にしておくことで、もしも応募者の回答が意図とは違った内容になってしまったとしても、会話の中で軌道修正が可能です。反対に、意図に沿った回答を得られない場合は、いかに回答がもっともらしくても合格は見送る、という冷静な判断に役立ちます。

意図が明確な「いい質問」を準備しておくことで、採用合否の決断スピードも格段に上がるでしょう。

質問する意図は、面接の評価項目と表裏一体である

面接で意図を持って「いい質問」をするためには、面接の評価項目と評価基準を明確に把握しておくことが必要となります。評価項目が明確であれば、それがそのまま質問の意図になるからです。

どの項目をどれくらい満たしていれば合格と判断するのか、という評価基準が明確であれば、自分の主観や経験則で判断することがなくなるため、採用のミスマッチを防止できる可能性が高まります。

面接の評価項目と評価基準の策定については「面接採用力の強化に効く「評価基準具体化」のススメ」で解説していますので、併せてお読みください。

面接で「いい質問」をするためには、自社を知ることから

面接で「いい質問」をするためには、自社で活躍している人材がどういう人物か、自社の企業文化はどういうものか、どういう人物が自社にマッチするのか、などの採用戦略のベースとなる自社の現状理解から始めてはいかがでしょうか。

同時に面接を担当する面接官自身が自社のことをどう見ているのか、意識することも大切です。面接官自身の主観が、応募者を評価する際のバイアスとなるケースもあるからです。こうしたバイアスにとらわれず客観的に自社の現状を把握するために、mitsucari適性検査などのサービスを活用することもおすすめです。

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