働き方改革関連法案が可決されたことは耳目に新しいですね。
実際に企業で導入が求めれられる時期は、大企業では2020年4月、中小企業では2021年4月からと、企業規模で少し異なっています。
中小企業のほうが準備期間を多く取ることができるといえるでしょう。

今後多くの企業で、取り組むべき課題の洗い出しや、それに向けた設備投資が行われていくことが見込まれますが、働き方改革の効果については、実際に取り組んでみないとわからないことも多いのが現状でしょう。

※ 法案の具体的内容については、「働き方改革法が成立!本改正の3つのポイントとは?」をご参照ください。

さて、日本ではいよいよとなる働き方改革ですが、長時間労働に悩んでいるのは日本だけではありません。
今回は、同じお悩みを抱える国の動向をご紹介します。

韓国でも働き方改革がスタート!

日本と時を同じくして働き方改革に踏み切ったのが韓国です。
経済協力開発機構(OECD)が2017年に行った統計によると、韓国の労働時間は、主要国のなかでは3番目に長かったとされています。
そんな韓国では、2018年7月から働き方改革が始まりました。

韓国における働き方改革の狙いは「長時間労働の解消」と「雇用創出」です。
韓国では長時間労働がかなりの問題となっており、平均して年間2,024時間。
これは、日本の1,710時間よりも314時間長いのです。
(ちなみに1位はメキシコの2,275時間! 日本より年間565時間も長く働いています)

韓国での働き方改革は、2018年7月1日から従業員300名以上の企業に適用され、中小企業には2021年までに拡大されていくようです。

韓国の働き方改革の主な内容

以下では、韓国の働き方改革の主な内容を見ていきます。

労働時間の上限を短縮

残業を含め、週の労働時間上限を従来の週68時間から週52時間に短縮。
違反した場合には事業者に罰則。

適用外となる特例業種の減少

労働時間の上限規制について、従来は26業種が適用外という扱いを受けていたが、これを5業種にまで削減。

改革に適応するため、所定の労働時間を超えるとパソコンが強制終了するなど、強硬策を取っている企業もありますが、一方で小売業では営業時間の短縮を行っており、新聞社では休刊日を増やしているところも出てきています。
また、世間からは収入が減ることへの懸念や、本当に雇用が促されるのかといった不安の声が多くなっているようです。

韓国では、今2018年の1月にパート・アルバイトの最低賃金が大幅に引き上げられたことにより、雇用に消極的となっている企業も多いようで、雇用の増大よりも業務の縮小にかじ取りが切られそうな様相です。
人材の採用が容易でない中小企業などに影響を与える点は、日本でも同じことがいえるかもしれません。

働き方改革を受けて、企業が取り組むべきこと

働き方改革により長時間労働は厳しい規制を受けて、企業としては何らかの対策を講じなければなりません。

1人当たりの労働時間が減ることで、求める生産量に追い付かず、人手が必要となってくるでしょうが、中途採用を行うコストは数十万~数百万円といわれています。
しかし、中小企業にとっては大きな投資であり、また、そこからさらに人材の定着・育成を行わなければならず、取り組むことは容易ではありません。

つまり、今後中小企業に求められ取り組むべきは、今いる人材でどれほど効率的に仕事ができるかという、一人当たりの生産性に目を向けることだといえます。
業務の効率化や適正な配置など、改めて業務内容の整理を行い、きたるべき働き方改革に備えてはいかがでしょうか。

<参考>
「主要統計 雇用 労働時間」(OECD東京センター)