ストレスの蓄積がメンタル不調の引き金を引く

日常生活のなかで起こる出来事や環境変化が、知らず知らずのうちにストレスとなり蓄積されていくことがあります。
例えば「離婚」。
これが大きなストレスであることは間違いないでしょう、個人差はあるでしょうが。
あるいは「結婚」も、慶事とはいえストレスが増す出来事かもしれません。
さまざまなライフイベントの積み重ねによってストレスが蓄積し、それがいつしかメンタル不調の引き金を引くことがあります。

人が受けるストレスの度合いを数値化

そこで読者の皆さんにお知らせしたいのが、「ストレスマグニチュード」という概念です。
別名「ストレス蓄積度」といい、人が受けるストレスの度合いを数値化したものです。
1960年代にアメリカの心理学者が開発した「社会的再適応評価尺度」を、その「現代日本版」として2012年に神戸市精神保健福祉センターが作成しました。
以下は、ストレスマグニチュードのランキングにおける上位10項目と、それぞれのストレスポイントです。

1 配偶者(夫・妻)や恋人の死  82.4
2 親族の死  77.0
3 親しい友人の死  76.1
4 家族の病気・ケガ  73.7
5 離婚  72.3
6 配偶者・恋人・子どもの暴力  71.6
7 自分の病気やケガ  71.4
8 多忙による心身の過労  71.3
9 失業・リストラ  70.8
10 配偶者や恋人の浮気  69.4

こうしてみると、自分に近い人の死は、やはり最上位に来るようです。
個人的には、「自分の病気やケガ」(7位)よりも「家族の病気・ケガ」(4位)が上位に来ているところにリアリティを感じます。

昇進も収入増加もストレスになる

仕事に関わる項目としては、「多忙による心身の過労」(8位)、「失業・リストラ」(9位)が10位までに入っていますが、そのほかにもストレスをもたらす仕事関連のライフイベントは、上位50位までに数多く入っています。
それらをピックアップしていきましょう。

12 勤務している会社の倒産  66.8
14 収入の減少  65.3
15 職場の人間関係のトラブル(上司、同僚部下、顧客など)  64.1
21 仕事上のミス  59.2
23 転職  57.2
25 仕事量の変化(量やペースの増加、課員の減少など)  56.2
27 職場での責任の変化(異動、左遷、配置転換など)  53.2
28 就職・転職活動  53.2
32 転勤・単身赴任  50.2
39 会社の合併・統合  44.5
44 性別による仕事の制限  39.0
45 自分の昇進・昇格  37.9
46 同僚の昇進・昇格  37.6
47 職場の技術革新・デジタル化  36.9
49 長期休暇  29.8
50 収入の増加  26.0

いかがでしょうか?
倒産や収入減、人間関係のトラブル、仕事のミスといったものは、やはり大きなストレス源となっています。
また、長期休暇や収入増といった一見うれしい出来事もストレスになり得るようです。
これらはあくまでも「目安」であり、誰もが同じ項目で同じ程度のストレスを感じるわけではありませんが、ストレスの特性がよく表れているといえるでしょう。

「過去6か月の出来事」でストレス度をチェック!

あなたのストレスマグニチュードを実際にチェックできるサイトがあります。
それは『ストレスマウンテン』という神戸市精神保健福祉センターが運営するサイトです。
ストレスマウンテン

ここにアクセスし、案内に従って「過去6か月以内に経験した出来事」を選ぶだけで、あなたのストレスマグニチュードを簡単にチェックできます。
同時に「うつ病発症危険度」もわかり、ストレスへの対処法も知ることができます。
ぜひ時間のある時にトライされることをおすすめします。

突然のメンタル不調を避けるためには、ストレスを無視するのではなく、その存在をはっきりと認識し、対策を打つことが必要です。
会社で年1回行われる「ストレスチェック」も同じ意味で重要です。
毎日仕事を頑張っている皆さんは、健康診断と同様、心に関するチェックも定期的に行っていきましょう。