厚生労働省から、平成29年度の「過労死等の労災補償状況」が公表されました(平成30年7月6日公表)。  これによると、平成29年度において、過労死や過労自殺(未遂を含む)で労災認定され、支給決定を受けた人が計190人という結果でした。  死亡以外の支給決定も含めて、もう少し詳しくみてみると、次のとおりです。 ●脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況  くも膜下出血や心筋梗塞などの「脳・心臓疾患」による支給決定(労災認定)件数は、253件で前年度比7件の減。  そのうち、死亡(過労死)の件数は、92件で前年度比15件の減。 ●精神障害に関する事案の労災補償状況  仕事のストレスなどを原因とする「精神障害」による支給決定(労災認定)件数は、506件で前年度比8件の増。  そのうち、自殺(未遂を含む)の件数は、98件で前年度比14件の増。 〈補足〉調査結果では、時間外労働時間別の支給決定件数や出来事別の支給決定件数なども明らかにされており、「脳・心臓疾患」や「精神障害」の背景に、長時間労働(「精神障害」については、いじめ・嫌がらせを含む)があることが分かります。    なお、今回の調査では、平成29年度の裁量労働制対象者に関する労災補償状況も、次のように明らかにされています。 ・裁量労働制対象者に関する脳・心臓疾患の支給決定件数は4件で、すべて専門業務型裁量労働制対象者に関する支給決定。 ・精神障害の支給決定件数は10件で、うち専門業務型裁量労働制対象者に関する支給決定が8件、企画業務型裁量労働制対象者に関する支給決定が2件。    裁量労働制対象者に関する支給決定件数は、裁量労働制を採用する企業割合が低いことを考えると、決して少ないとは言えないと思いますが、これをどう判断するのでしょうか。  今後の裁量労働制の適用拡大の議論の行方にも注目です。  詳しくは、こちらをご覧ください。 <平成29年度「過労死等の労災補償状況」を公表します> https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00039.html