「第四次産業革命」に基づく産業構造の変化、1995年以降の生産年齢人口減という職業生涯の長期化等を背景に、労働者のキャリア形成が必要であるとされ、プロフェッショナル産業医集団である合同会社パラゴン代表の呼びかけにより、『キャリアコンサルティングに活かせる 働きやすい職場づくりのヒント』(金剛出版)が刊行されました。

この本を通じ、企業の生産性の向上に寄与する人材力の強化を図ることと、それぞれの企業等において労働者の自律的なキャリア形成を支援していくことが期待されます。

そのような中、率先垂範してキャリア支援の取組を推進している企業等を表彰し、これを広く国民に周知することにより、企業等の取組を推進することを目的とした「グッドキャリア企業アワード2018」が実施されています。表彰は「大賞」と「イノベーション賞」の2区分とし、合計15社程度の企業等が今年も表彰されるそうです。

https://career-award.mhlw.go.jp/award_entry.html

 

【考察】

生産年齢人口の減少は、労働者側からみたら売手市場となっています。労働力不足の補完にと、傷病罹患者、女性、高齢者、生活困窮者等の労働弱者を活用する取組は、マスコミでも報じられている通りです。

その先にも視線を送るべきです。

何しろトイザらスの倒産、証券会社・生命保険会社・銀行業の統廃合だけではなく、肉体労働に従事している労働者でさえも大量放出される時代が国外に目を向けると現実化しています。

 

例えば中国・上海には、洋山深水港(Yangshan Deep-Water Port)という無人の自動化ふ頭が2017年12月27日に開港しています。

中国最大の海洋土木企業、上海国際港務(集団)が自社開発した全自動化ふ頭スマート生産管理システムと、中国最大の物流機器製造会社、上海振華重工が自社開発した人工知能システムを組み合わせて操業しています。「一帯一路(One Belt One Road)」の一環として、コンテナの総取扱量が年々増えている上海港の処理能力を大幅に上げるため2002年から施工されています。

船からコンテナを下ろす作業、無人搬送車(Automated Guided Vehicle、AGV)で目的の場所まで運び、所定の位置に置くまで すべて無人で 操業されています。

 

更に上海港のコンテナ取扱量を4千万TEUへ引き上げるために5万トン級コンテナ用バースを5ヶ所、7万トン級コンテナ用バースを2ヶ所及び付属設備を完備させ、2020年までに、洋山深水港区における航路数を増やし、全貨物取扱量に対する国際貿易中継輸送量を現在の10%から20%にまで引き上げるそうです。

 

<情報源>

http://www.afpbb.com/articles/-/3156626

https://www.kwe.co.jp/global/china-contents/port_shanghai

 

一方日本。

大井埠頭に出かけると、通関待ちのトラックが数珠つなぎ。トラックの運転手の労働生産性は、どう調査されているのかわからないくらい、暇を持て余しています。

日本郵船・商船三井・川崎汽船はコンテナ船事業部門を統合させ、「Ocean Network Express Pte. Ltd. (ONE)」を2017年に設立国際競争力を維持しようとしていますが・・・・

 

【課題】

シンギュラリティ時代、それを背景とした「第4次産業革命」に適応する能力を、労働者は持たないと、人工知能に使われるだけの、映画「マトリックス」に描かれた発電力とまでいうと大げさでしょうが、筋肉収縮に伴って発生する筋力のみが期待される世の中が、迫っているものと想定できます。

既に第4次産業革命を牽引している人以外は、以下以外にも模索が必要でしょうか。

 

○キャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングを受け、どのような「リカレント教育」を受けたらよいのかを抽出してもらい、自己の能力開発により自己啓発をはかる。

×安く使われる期間だけ肉体労働に励み、後は生活保護を受けるか、それとも国に、「ベーシックインカム」制度を構築してもらう。

 

いずれにせよ、職業の選択の自由に基づいた支援が必要なことに違いはありません。